移動平均線とは

FXのテクニカル分析、移動平均線とは

みなさん、FXテクニカル分析の1つである、「移動平均線」は使われていますか?

テクニカル分析には、移動平均線を使ったもの以外にもいくつかの手法がありますが、最もシンプルでポピュラーなものが、今回お伝えする移動平均線になります。

今回は、移動平均線について、初心者でも分かるように解説しています。この記事を読めば、移動平均線を理解するだけでなく、今持っている知識との組み合わせで、トレードの上達も見込めるかと思います。

FXの移動平均線とは

FXの移動平均線とは

まず、移動平均線について解説していきます。

移動平均線とは、ある一定期間の値動きの平均値を記録したもので、FXのテクニカル分析の一種です。ローソク足だけではなく、移動平均線を表示させることで、今の相場のトレンドを判断することができます。

移動平均線は設定する期間に応じて特徴があります。そのため、自分のトレードスタイルによって、平均線の期間設定を変えて参考にする必要があります。

一般的には、短期トレードをされる方は5日移動平均線や20日移動平均線を利用しており、中長期になると、40日や60日、200日移動平均線などの組み合わせで使われることが多いと言われています。

この画像は、実際のチャートに移動平均線を追加したものです。オレンジ色の線は、20日移動平均線を表したものになります。

そして、この画像はオレンジ色の20日移動平均線に加えて、赤色の60日移動平均線を表したものになります。このように、違う種類の移動平均線をチャートに表示して、比較することも可能です。

MT4での移動平均線の出現方法については、下記の記事で紹介していますので、参考にしてみてください。

 

FXの移動平均線の種類

FXの移動平均線の種類

FXで使われる移動平均線には、3種類の平均線があります。

単純移動平均線(SMA:Simple Moving Average)

単純移動平均線とは、単純に設定した期間の終値を平均化してつなぎ合わせた移動平均線のことをいいます。

計算方法も簡単で、n日間の終値の合計をnで割った数値が平均値となります。5日平均線であれば、5日間の終値を合計し、それを5で割った数値が平均となります。

加重移動平均線(WMA:Weighted Moving Average)

加重移動平均線とは、単純移動平均線と比べて直近の終値に比重を置いて計算する移動平均線のことをいいます。

例えば、5日平均線であれば、1日目は1倍…4日目は4倍、5日目は5倍にして計算するという風に、直近の終値に比重を置いた平均線となります。

指数平滑移動平均線(EMA:Exponential Moving Average)

指数平滑移動平均線とは、直近の終値を倍にして計算し、加重移動平均線よりも更に直近の終値を意識して計算する移動平均線のことをいいます。

3日平均線であれば、(1日目終値+2日目終値+3日目終値+3日目終値)÷(3日間+1日)というように、直近の終値を1回分多く加え、加えた分の1日を増やして計算した平均線となります。

 

このように、3種類の移動平均線がありますが、それぞれメリットデメリットがありますので、どの平均線が良いのかは一概に言えません。しかし、トレーダーの多くは単純移動平均線(SMA)か指数平滑移動平均線(EMA)を利用していることが多いと言われてます。

しかし、この移動平均線だけでトレンドを判断して売買してしまうと、「だまし」と呼ばれる、売買のタイミングだと思ったのに、その逆に相場が動いてしまうことも多くなると言えます。「だまし」に合ってしまったら、きちんと損切りを行うことが大切になってきますので、損切りの徹底を意識しましょう。

FXの移動平均線の使い方

FXの移動平均線の使い方

では、チャート上で移動平均線を使ってどのように相場を予測していくのでしょうか。

まず注目すべき点としては、ローソク足が移動平均線より上にあるのか、下にあるのかということです。

ローソク足が移動平均線より上にあれば、「その時点での相場が平均値よりも高い=上昇トレンドがきている可能性が高い」ということが考えられます。また反対に、「その時点での相場が平均値よりも低い=下降トレンドがきている可能性が高い」ということが考えられます。そして、「移動平均線が横這い=持合い(レンジ)相場である可能性が高い」と考えることもできます。

また、移動平均線の角度は、トレンドの強弱を表していると言えます。移動平均線の角度が急であるほど、そのトレンドが強いことを表しており、角度が緩やかであるほど、そのトレンドが弱いことを表しています。

そして、チャートと移動平均線が大きく離れてしまう(乖離してしまう)と、両者が接近しようとする傾向があると言われています。それがどれだけ離れているのかを見るのが「移動平均乖離率」といいます。「移動平均乖離率」については、後ほど解説していきます。

FXの移動平均線の活用

FXの移動平均線の活用

FXでは、短期日数の移動平均線と、長期日数の移動平均線を利用して分析を行います。1つのチャートに、短期移動平均線と長期移動平均線を出現させると、ある法則によってチャートの分析が可能となります。

ゴールデンクロスとデッドクロス

まず、移動平均線で有名なのがゴールデンクロスとデッドクロスという分析方法になります。

ゴールデンクロス

ゴールデンクロスとは、短期移動平均線が長期移動平均線を下から上に抜けていく動きを表したものになります。

ゴールデンクロス

デッドクロス

デッドクロスとは、短期の移動平均線が長期移動平均線を上から下に抜けていく動きを表したものになります。

デッドクロス

では、実際にはどのようにチャート画面に表れているのでしょうか。先ほどのチャート画面で説明すると、

チャート画像

オレンジ色の線が短期移動平均線、赤色の線が長期移動平均線となります。

ゴールデンクロス:短期移動平均線が長期移動平均線を下から上に抜けており、買いエントリーポイント
デッドクロス:短期移動平均線が長期移動平均線を上から下に抜けており、売りエントリーポイント

などという分析をすることができます。

そして、ゴールデンクロスは短期移動平均線が下から上に抜けていることだけでなく、長期移動平均線の向きが横這いか上向きであると、トレンドも上昇していると考えられるので、根拠が強くなります。デッドクロスも同じように、短期移動平均線が上から下に抜けていることだけでなく、長期移動平均線の向きが横這いか下抜きであることが重要になってきます。

この2つだけを判断材料に売買しても、利益を出すことはそう簡単なことではないと言えますが、「ゴールデンクロスをしているから、買いの勢力が強そう」「デッドクロスをしているから、売りも考えられる」などという判断材料の1つとして捉えると、とても有効な分析となりえます。

移動平均乖離率

そして、先ほど少し紹介した「移動平均乖離率」も、一つの判断材料になりえます。

移動平均線は、設定した期間内での標準的な価格レートであると言えますが、そのレートから価格が大きく離れてしまうことがあります。その価格がどれだけ離れているのかを見るのが、「移動平均乖離率」といいます。

移動平均乖離率

この移動平均乖離率が5%以上離れると、ローソク足が移動平均線に近づいていくことが多くなる、などと言われています。しかし、離れたからといって必ずしもローソク足が移動平均線に近づいていくわけではなく、移動平均線の方がローソク足に近づいていくこともあります。

そのため、この分析法もあくまで参考にする程度にして、他のテクニカル分析と組み合わせてチャートを見るようにしましょう。

グランビルの法則

グランビルの法則とは、ジョセフ・E・グランビル氏が考案したとされる移動平均線を使った8つの売買法則のことです。4つの「買いパターン」と4つの「売りパターン」に分けられます。

グランビルの法則では、200日移動平均線とローソク足チャートから売買法則を読み取ることができます。

グランビルの法則「買いパターン」

①横這い、もしくは上昇している移動平均線を価格が上抜けした時
②上昇している移動平均線から、価格が一時的に下抜けで乖離した時
③上昇している移動平均線の近くまで価格が下がった時
④下降している移動平均線から、価格が大きく乖離して下がった時

グランビルの法則「売りパターン」

①横這い、もしくは下降している移動平均線を価格が下抜けした時
②下降している移動平均線から、価格が一時的に上抜けで乖離した時
③下降している移動平均線の近くまで価格が上がった時
④上昇している移動平均線から、価格が大きく乖離して上がった時

グランビルの法則は、FXだけでなく株などでも使われているテクニカル分析の1つになっています。これだけで売り買いするのは難しいかもしれませんが、このチャートパターンを見つけられるようになることで、トレードも上達していけると思います。

テクニカル分析との組み合わせ

そして、この「移動平均線」を他のテクニカル分析と組み合わせることで、より良いトレードの戦略を立てることができます。

トレンドラインなどと組み合わせることができると、売り買いのエントリーポイントが見えてきます。トレンドラインの引き方などは以下の記事で解説していますので、是非ご覧ください。

 

まとめ

まとめ

今回は、移動平均線の基礎やチャート上での活用方法について解説しました。

移動平均線だけで勝負しようとすると、「だまし」に合ってしまうリスクも高くなってしまいますが、他のテクニカル分析と組み合わせることで、チャートの見え方やトレード技術がぐっと上がると思います。

FXで利益を残すコツは、「売買しますか?」と問われた時に、自分の判断が正しい、きちんとした根拠があると思えるように場合にのみ売買をすることにあります。今回の移動平均線だけでなく、他の分析や組み合わせでトレードを行う際にも、これを意識していればより多くの利益を残すことができるはずです。

正しくチャートを読み取り、ポジション取り、損切りをしっかりと行うルールが自分の中でできるように、勉強を続けていきましょう。

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