ゴールドの資産運用

資産運用先に金(ゴールド)を選択する

2020年7月に突入し、1トロイオンス(TOZ)が1800ドルを超え、約9年ぶりとなる高水準の価格となりました。世界各地で感染拡大している新型コロナウイルスの影響を受けさらに金の価格が上昇しているといえます。

金の価格が上昇し続けている中で、「金(ゴールド)」の資産運用を始めようと考えた方も多いかと思います。しかし、「金(ゴールド)」の資産運用といっても投資方法は様々あり、どの方法で運用しようかと悩まれる方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、「金(ゴールド)」の価格上昇の背景と、資産運用方法の種類についてお伝えしていきます。

金(ゴールド)を資産として保有するメリット

金(ゴールド)を資産として保有するメリット

株や債券は発行元の経営状態等によって、株や債券の価値は下がっていくものです。

しかし、現物の金に関して言えば経営状態の悪化によるリスクはありません。また、金(ゴールド)の埋蔵量が限られていることから中長期的に見ても価格水準が大きく下がるということは考えにくいですし、無価値になることはありません。また、金(ゴールド)の価値は世界情勢等によって金(ゴールド)の価値は上がる可能性もあります。

新型コロナウイルスが世界的に大流行している現在も安全資産として、金(ゴールド)の価値が上がっている理由の一つだといえます。

金(ゴールド)の価格が上昇している4つの理由

金(ゴールド)の価格が上昇している4つの理由

  • 世界的な低金利
  • 地政学リスクの不安定化
  • アメリカ経済の不安定化
  • 新型コロナウイルスの世界的大流行

世界的な低金利

アメリカは、リーマンショック以降の2018年まで政策金利を上げ続けていたが、2019年に、世界経済の悪化から、利下げを決定。さらに、2020年に突入後も金利は下がり続ける一方です。また、世界各国の中央銀行は金融緩和の姿勢を強めており、各国の政策金利もアメリカ同様に軒並み低下している状況です。さらに、皆さんご存じの通り、日本はマイナス金利となっております。

このような世界的に低金利な状況であるために、金利は生み出さない「金(ゴールド)」が”高利回り”な資産運用方法として注目を集め、多くの資金が「金(ゴールド)」に流れることで、価格が上昇しているのです。

世界の政策金利を確認するにはCEICと言われる、200ヶ国以上の経済に関するデータを提供しているウェブサービスで見ることができます。

地政学リスクの不安定化

地政学とは、政治的、軍事的、経済的な影響を、巨視的な視点で研究するものである。
地政学リスクとは、政治的、軍事的、経済的な影響によって、特定の商品の価格を変動させるリスクのことです。

米中貿易摩擦、香港デモ、中東情勢の行方、日韓関係、アメリカ大統領選挙の行方など、世界的に政治や経済が不安定であり、先行きが不透明な状況の中、安全資産と言われる「金(ゴールド)」に資金が流れたことが金の価格上昇へと繋がっている要因でもあります。いわゆる、「有事の金買い」ということです。

アメリカ経済の不安定化

アメリカの利下げ、国債への不信感、トランプ大統領の政策による経済秩序の不安定化などによって、アメリカ経済が不安定となっています。
通常、世界の基軸通貨である”ドル”は、取引の基本通貨となりますが、アメリカの財政収支と経常収支の赤字により、ドルの信頼が低下し、”ドル”を売却して「金(ゴールド)」を買うというようにドルが手放されていることも金の価格上昇へと繋がっている要因の一つです。
一般的に”ドル”と”金”は逆相関として見ることができ、ドルが下落すると金が上昇する。逆にドルが上昇すると金が下落するとも見ることが出来まる。
※逆相関=一方が増加するともう一方が減少するという関係にあること。

新型コロナウイルスの世界的大流行

かつてない大流行となっている「新型コロナウイルス

世界の感染者数が1200万人を超え、世界経済に甚大な被害をもたらしている状況です。新型コロナウイルスが大流行している中、投資家たちは不安心理が強まり、上記で説明した「有事の金買い」となっていることが、金の価格上昇の要因の一つです。

また、新型コロナウイルスの大流行のため株式市場は、「リーマンショック」を思い出させるような大幅な下落となっています。いわゆる「コロナショック」により、株式市場から流出した資金が「金(ゴールド)」に流入しているのも金の価格上昇を一助しているとも言えます。

金(ゴールド)の4つの資産運用方法

金(ゴールド)の4つの資産運用方法

「金(ゴールド)」金に投資する金融商品には、「金地金」(インゴットやバー)、「地金型金貨」(コイン)になりますし、毎月一定額で金を購入していく「純金積立」、金価格に連動して運用していく「金ETF」、差金決済取引のような「金CFD」があります。

金地金・地金型金貨

金の現物を保有したいという方には「金地金」か「金地金型金貨」という方法をとります。

「金地金」には1㎏から5㎏まで数種類のサイズがあり、その日の金価格によって売買価格が変動します。金地金は貴金属店や地金商で売買が可能です。売却のみで買取はしないという業者もあるので注意が必要です。
金の売買価格が知りたい方は、田中貴金属工業さんのHPから確認することができます。

「金地金型金貨」は、金地金よりも小額で購入することができ、コイン型でありますので収集するという方も多いです。また、”相続税対策”としては有効ではありませんが、”相続対策”の面で遺産分割しやすいことが有効であるとして資産を金地金型金貨にするという方もいます。

しかし、「金地金」や「金地金型金貨」は現物として保有するので、紛失や盗難のリスクがありますし、保管するための金庫や、倉庫にかかる費用が発生します。また、売値と買値の差(スプレッド)が発生しますので資産運用として現物を保有するのであれば、こういったことも考慮して運用していく必要があります。

種類/サイズ 小売価格(税込) 買取価格(税込) スプレッド
金地金
(1㎏)
6,848,000円 6,756,000円 1.35%
金地金型金貨
(1オンス)
225,972円 205,499円 9.05%
金地金型金貨 
(1/2オンス)
115,138円 102,548円 10.93%
金地金型金貨 
(1/4オンス)
59,566円 50,884円 14.57%
金地金型金貨 
(1/10オンス)
24,391円 20,399円 16.36%

田中貴金属工業の2020年7月13日の価格参照

純金積立

純金積立は、現物の金を毎月一定金額もしくは好きな金額及びタイミングで購入で購入していく積立方式の購入方法です。

中長期的に小額から購入していくので将来のための投資が出来る。金の価格が高い時には少なく、安い時には多く購入することが出来るので価格の変動リスクを抑えることが出来る購入方法となります。いわゆる「ドルコスト平均法」によって購入していくことで価格変動リスクを抑えていけるのです。

毎月の購入金額は、取引業者によって異なりますが1,000円から購入可能ですので将来のためにコツコツと資産運用したい方におススメです。
積立した金は、売却して現金化も可能ですし、一定の保有量に達した場合には、金貨や金地金として引き出したり、金を売却して現金として受け取ったりすることが可能です。毎月積立型なので、金の価格を毎日気にする必要はありませんし特別勉強は必要ありませんので投資初心者の方におススメな方法です。

取引業者 積立額 年会費 積立手数料 現物引出
田中貴金属工業 3,000円以上
1,000円単位
1,000円(税抜)
ウェブ申込み無料
2.5%*¹ 可能
三菱マテリアル 3,000円以上
1,000円単位
800円(税抜) 1,000円につき31円*² 可能
マネックス証券 1,000円以上
1,000円単位
無料 2.5%(税抜) 可能
楽天証券 1,000円以上
1,000円単位
無料 1.5%(1.65%) 不可能
住信SBIネット銀行 1,000円以上
1,000円単位
無料 1,000円につき25円 不可能

*¹ 積立額29,000円までの場合
*² 積立額10,000円未満の場合

金ETF

上記のように金の現物を保有するわけではありませんが、金価格と連動するように運用される金ETF(上場投資信託)で運用する方法があります。

金ETFとは、株式と同じように市場が開いている時間に価格を確認しながらいつでも売買取引が行える運用方法です。購入したい価格で指値、成り行き注文も可能となっております。
また、金の現物を購入するわけではなく、信用取引が可能ですので売りから取引を開始して金価格の下落時にも利益を上げることが可能です。

さらに、現物取引と比べて信託報酬は0.5%程度(業者によって異なります)ですので金の保有にかかる手数料も必要ありませんので、必要経費が少なく手軽に始められる投資方法だと言えます。裁定取引金額も数千円から投資することが可能となっており気軽に始めることが出来ます。
NISA口座を利用すれば、年間購入金額の上限はあるものの非課税のメリットが発生します。

金CFD

金CFDとは、”差金決済取引”のことで、金現物に投資するのではなく、売買取引をして売買差益を狙う投資方法です。一般的にメジャーなのは「FX」になります。
特徴として、

  • レバレッジを効かせることで少額から取引が可能
  • 平日24時間取引可能
  • 売りから取引開始して利益を出すことが出来る
  • 自分の考えの基、売買取引が出来る
  • 安い時に買って高い時に売るというように単純明快

というように誰でも気軽に始めることが出来る投資方法の一つと言えます。個人的に一番オススメする投資方法です。
特徴を詳しく説明します。

レバレッジを効かせることで小額から取引が可能

レバレッジとは、”てこ”の原理で少額の資金で大きな取引が出来ることです。小額の資金で大きな取引が出来るということは、小額から大きな利益を得ることが出来るということです。レバレッジを効かせて取引が出来るということは大きなメリットとなります。

しかし、レバレッジを効かせることは大きな資金を動かしているということは忘れてはいけません。大きな利益を狙えるからと言ってレバレッジを効かせすぎることで小さな値動きでお金を無くしてしまう危険性もあるからです。

レバレッジを上手に利用することで、レバレッジは危険なものではありませんし、自分の資金を短期間で大きく増やすことも可能ですので利用しない手はありません。

平日24時間取引可能

FXでは平日24時間取引が可能ですので、自分の隙間時間に取引をして利益を上げることが可能です。主婦の方や、サラリーマンの方で日中に時間が取れないという方でも家事や仕事が終わった後の隙間時間で取引が出来ます。

売りから取引が可能

差金決済取引になりますので売りから取引を開始して、価格が下落した時に買い戻すことで利益を得ることが出来ます。ですから、売買の幅が広がり相場レートが下がると思ったら”売り”、為替レートが上がると思ったら”買い”というようにそのタイミングでの取引で利益を得ることが出来ます。

自分の考えの元、売買取引が出来る

上記でも説明しましたが、自分が上がるか下がるかと考えた方向で取引することが出来るので、必ずしも買い場を探す必要はありません。また、自分のお金を他人任せではなく、自分の考えを基に売買するので利益が発生した時には満足感がありますし、損失が発生しても納得が出来ます。

他人任せの運用だと、利益が発生した場合には何とも思わないのですが、損失が発生した場合に「任せなければよかった」と後悔してしまいます。しかし、自分で運用(取引)することで損失は「これだけの金額」というように限定することが出来ます。

安い時に買って高い時に売るというように単純明快

差金決済取引なので、「安い時に買って高くで売る」、「高い時に売って安く買う」ことで利益を得ることが出来ます。

では、「安く買う」とはいつがなのかということになりますよね。いつが安いのかについては、タイミング、取引する時間足等によって変わります。ですから万人の方に当てはまる安い時というものはありません。しかし、取引するタイミングで安い時というものがありますので、安いタイミングを見つける練習をすることで「安い時」(高い時)を探し出すことが出来ます。

まずは、安いと思うときに「買う」、高いと思うときに「売る」ということをすることで「安い時」「高い時」がわかるようになりますので一度ぜひ取引をしてみてください。

金(ゴールド)投資でかかる税金

金(ゴールド)投資でかかる税金

金現物を購入する場合には、金価格に消費税が上乗せされます。しかし、売却時には売却価格に消費税が上乗せされるので消費税分は相殺となります。

サラリーマンや会社員の方が、金の現物を売却して利益を得た場合、給与等の所得と合算した総合課税の対象となります。また、金の現物を贈与された場合には贈与税、相続をした場合には、相続税の対象となります。

金CFDで運用した場合には上記のような税金はかからず、雑所得が課されます。

金(ゴールド)価格は下がらない?

金(ゴールド)価格は下がらない?

”金価格は下がらない”と言われますが、これは事実ではありません。

ほかの資産と比較して安定性は強いということは事実です。その理由として、株や債券は、発行元である会社や国が経営状態等によってその価値は下がりますが、金は現物資産であり「ゼロ」になるということは考えられないからです。だからと言って、金の価値が下がらないということではありません。金の価値は下がります。

下がるからこそ、金ETFや金CFDの取引で売りから取引を開始させて利益を上げることが出来るのです。

しかし、金の価値は下がりづらいということは言えると思います。金の投資方法は上記で説明した通り様々な方法があります。ですから、金を購入していく流れがあるので金の価値は下がりづらいのです。また、年金機構などが投資先に金ETFを組み込み購入しているので買いの下支えとなり、金の価値は下がりにくくなっています。

まとめ

今回は、最近注目を集めている「金(ゴールド)」について、様々お伝えしました。現在、資産運用が必要だと言われている世の中です。そこで、「金(ゴールド)」を資産運用先として考えることはいいことだと思います。

その中でも運用方法がいくつかありますのでどの方法がいいのかということはその人それぞれになります。しかし、投資初心者の方に個人的におススメする投資方法としては、「金ETF」もしくは、「純金積立」が良いでしょう。なぜなら、小額から始めることが出来るからです。自分で価格相場を見て取引してみようと思うのであれば、「金ETF」。価格相場は確認せずに、特に難しいことをしたくない方には「純金積立」がおススメです。

まずは、小額でいいので資産運用を開始してみることで自分の将来のために繋がりますのでぜひ、資産運用を金から始めてみるといいかもしれません。

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