
FXにおけるN理論とエリオット波動の第3波
為替相場は”N”の字を描いて変動するということは前回の記事でお伝えしました。

そして、前回の記事を見て”N”の字をどうやって見つければいいのかわからないとの声をいただいたのでNの字を見つける方法の1つをご解説したいと思います。今回は、私が実践トレードで使用している手法の1つである、エリオット波動の第3波とN理論を組み合わせた取引手法をお伝えさせていただきます。
エリオット波動の第3波は波動の中でも勢いが強いものであり、良いエントリーポイントでエントリーをすることが出来れば、ストレスが少なく利確のポイントまで到達することが多いのでぜひトレードで使えるようになりましょう。
ただ、”エリオット波動の第3波を狙え”とよく目にしたり、耳にしたりすることが多いと思います。ここでは、エリオット波動とN理論との組み合わせで取引する方法をお伝えします。エリオット波動の第3波を狙えたとしても利確と損切りが分からなければ利益を残すことは出来ません。ですから、今回お伝えするN理論との組み合わせの取引手法を活用して勝てるトレーダになりましょう。
エリオット波動
まず、簡単にエリオット波動についてお話させていただきます。
エリオット波動とは、「上昇5波(推進波)、下降3波(修正波)」の計8波からなる相場の変動のことです。そして、エリオット波動の決まりとして
- 第2波は第1波の安値を割らない
- 第3波は第1波の長さを下回らない
- 第4波は第2波を下回らない
の3点があります。細かなことはまだありますが、以上の3つの事象が崩れた時点でエリオット波動ではなくなります。エリオット波動ではなくなった時点でN理論との組み合わせのトレードとはなりませんので崩れた場合は見ないようにしましょう。

エリオット波動例です。上記画像の3波を狙うことでストレスフリーにトレードが行えます。
エリオット波動を見る時間足
エリオット波動は、どの時間足でも出現します。
どういうことかというと、長期足でエリオット波動を形成している1つのトレンドの中の短い時間足でもエリオット波動を形成しているということです。ですから、どの時間足で見つけるということではなくどの時間足でもみつけられるようにしましょう。もしくは、自分の得意な時間足(よく見る時間足)で見つけていけばいいでしょう。
上記画像のように長期時間足の中に短期時間足でもエリオット波動を形成しています。
エリオット波動の見分け方
上記にて簡単にエリオット波動についてお伝えしてきました。しかし、どの波が第1波なのか第2波なのか見分け方がわからない方もいらっしゃると思いますので、解説していきます。
まず、下図左側のトレンドライン(オレンジライン)を第1波が強く抜けていることを確認した後、1波に対して2波が約半値戻し(半値じゃないこともあります)から第3波が発生しております。トレンドライン及び前回高値を強く抜いてくることが、エリオット波動かもしれないと注目する1つのポイントとなります。
トレンドラインを強く抜けたことを確認し、第1波の安値を第2波が割らないことを確認できたのであればここからエリオット波動の第3波が発生すると予想を立てトレンドライン抜けもしくは前回高値抜けから取引していくのが良いでしょう。
N理論とエリオット波動の組み合わせ
N理論との組み合わせとして、エリオット波動の第3波が発生すると予想し、下図のオレンジ色の実線(トレンドライン)抜けよりエントリーし、N値での利確もしくは、E値まで見ることで明確なエントリーポイント、利確、損切りを設定することが出来ます。
エリオット波動の第3波でエントリーが出来ることで、トレンドライン抜けから素直に伸びてくれるのでストレスが少なく、また保有時間もエリオット波動の第3波で狙うことで、短期間で決済となることが多いです。
エントリーポイント | トレンドライン抜けもしくは、前回高値抜け。 |
利確 | N計算値もしくは、E計算値。 |
損切り | 第2波の反転ポイント。(押し目) |
今回はエントリーポイントをトレンドライン抜けもしくは、前回高値抜けとしていますが、より優位性のあるポイントでエントリーをすることで、損小利大のエントリーポイントとなります。例えば、第2波の反転ポイントでエントリーすることで更なる利益を残すことが可能です。
エリオット波動の第2波の反転ポイントを狙う方法についての詳しい解説もしています。

エリオット波動の第3波を狙うメリット
エリオット波動の第3波を狙うメリットとして、
- トレンドライン抜けから勢いよく抜けていくのでストレスなくトレードが行える
- 上昇トレンドと理解できるので買い場に狙いを定めることが出来る
- 第3波は明確な買い場であり、第1波や第5波よりリスクをかけずにトレードが出来る
などがあります。第3波を狙いN値で利確、損切りを付けトレードしていくことで利益をしっかりと残せるようになります。
やはり、トレードをしていてストレスが少なく行えることはとても重要なことであり、”エリオット波動の第3波を狙う”という方法はストレスが少なく行えるトレードの1つとなるので、エリオット波動を覚えトレードが出来るようになれば強力な武器の一つとなるでしょう。
まとめ
さて、今回はN理論とエリオット波動の第3波を狙うという組み合わせについてお話させていただきました。
N理論はかなりシンプルな考え方であり、誰でも使用できる手法の1つであります。また、N理論だけでもトレードで利益を上げることが出来ます。しかし、N理論を用いたNの字を自身で見つけ実際のトレードが出来るようになるにはしっかりと練習が必要だと思います。
そこで、N理論の練習の1つのやり方として今回お伝えした「N理論とエリオット波動の第3波を狙う」ということを頭に入れて練習することでN理論についてさらに理解が深まるのではないでしょうか。N理論は多くのトレーダーが使用している手法の1つなので、それを理解することで勝てるトレーダーに1歩近づけるでしょう。
他にNと組み合わせて使える分析方法の記事を書いていますのでこちらも参考にしてみてください。
